事業再構築補助金 記入例をもとに事業計画書の書き方を徹底解説します
事業再構築補助金を自分で申請したいけど、どうやって書いたらいいのかわからない、周囲に相談する人もいない、などお困りの方もいらっしゃるかもしれません。
こちらの記事では、公式サイトで公開されている事業再構築補助金の記入例を基にして、事業再構築補助金の事業計画書の書き方を解説したいと思います。
公式サイトでは採択となった10者の方々の事業計画書が公表されています。
その中から、申請で最も多い類型「新分野展開」で、多くの方にイメージがわきやすい飲食業をされていらっしゃる「株式会社中心屋」様の事業計画書をお借りして解説します。
事業再構築補助金の公式サイトはこちら、株式会社中心屋様の事業計画書はこちらです。
7月1日に事業再構築補助金の公募が開始されました。公的機関様での窓口相談の対応もさせて頂いており、申請書を拝見する機会が多くあります。
そんな中で多くの方に共通していることが、新たな審査項目についての記載が抜け落ちてしまっている、ということ。
今まで採択された事業者様のデータが公表されているので、それを基に作成されたり、第6回までに対応しているフォーマットを入手されてそれで書かれていたりと、理由はそれぞれなのですが、下記の部分の記載がない方が多く見受けられます。
第7回事業再構築補助金 審査項目が追加・変更されています(公募要領 P38)
第7回の事業再構築補助金の公募要領はこちらです。
今回の第7回からは、
・再構築点②が変更
「既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスの影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊急性が高いか」
から、
「既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスや足許の原油価格・物価高騰等の経済環境の変化(追加)の影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊急性が高いか」
のように、最近の世界情勢や円安などの影響による原油価格・物価高騰の影響についての文言が追加されています。
・再構築点⑤が新規追加
「本補助金を活用して新たに取り組む事業の内容が、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した、感染症等の危機に強い事業になっているか」が追加されています。
これらについて、大きな影響を受けている、感染症等の危機に強い事業になっている、と申請書に明記しないと、審査で点数が取れません。。。
再構築点②の書き方
原油価格や物価高騰の影響は、多くの事業者の方々が当てはまるかと思います。
特に運輸業の方は、原油価格高騰の影響を直接的に受けるのでより書きやすいかと思います。
それ以外の業種の方は、電気代・ガス代など事業に必要なエネルギー価格の物価高騰、商品・材料の仕入価格の上昇などについて明記して頂くことで、再構築点②の要件を満たすことができます。
➡そして、これに当てはまる方は第7回の「加点要件③」(公募要領 P37)もチェックしてください。
2022年1月以降のいずれかの月の売上高(又は付加価値額)が、2019年~2021年同月と比較
して10%(付加価値額の場合15%)以上減少している場合、加点対象になります。
文章の該当箇所に下線を引いたり、表で示したり、項目を設けて記載するなどされると、書き漏れ防止&審査をする方にわかりやすい申請書にすることができます。
再構築点⑤の書き方
事業内容によって書き方は異なりますが、事業内容の文章に入れるとかなり唐突で違和感を感じることがあるかもしれません。そんな場合は項目や表で示しましょう。
項目を設けて文章で書く場合、下記のような書き方ができます。
製造業で自動化に取り組む場合であれば、「人への依存度が低下するので感染症等があっても稼働率の低下を招きにくくなる」、事業再構築補助金の初めの頃よく見られた飲食店がテイクアウトを始める場合などは、「自宅での飲食が対象になるため人との接触が少なくなり、感染症等は影響が少ないか、ニーズが増える要因となり得る」というような内容です。