女性のプチ起業・副業とリカレント教育

 
浦出 奈緒子
5年位前から耳にし始めた「リカレント教育」。人生100年。学生時代までに学んだ知識の貯金だけでは追いつかない時代になり、都度学び直しが必要になっているからです。ここ数年は女性の再就職に向けた施策と一緒になっていることも多いように感じます。そんな状況について思うことを書きます。
 

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再就職に向けたリカレント教育

リカレント教育はスウェーデンが発祥だそうですが、日本も高齢化は世界の先を進んでいて、これからはもっと注目を集めてくる分野のように思います。

私自身が女性だからかもしれませんが、結婚や子育てなどで仕事を辞められた方が、再度学び直して再就職を目指す、という形で目にします。

状況が変わってまた働きたいと思われた際に、ご自身が働いていた時と環境や必要な知識が大きく変わってしまい、そのままでは元に戻るのが難しいと感じられて、改めて勉強して、以前と同じかそれ以上のレベルでの仕事をできるスキルを身に着けたいといったような感じです。

何を学ぶにしても、再度働きたいと思われて、それに向けて実際に学ばれている方は、企業でもとっても頼りになる方に違いありません。

働きたいけど就職活動をしていない方

その一方で、再就職したいけれど、就職活動をしていない女性は多く、その理由は希望に合う企業がないからだそうです。かなり古いデータですが、平成18年版男女共同参画白書(下の図)には、高学歴の女性ほどその傾向にあると報告されています。

当時の女性の再就職と言えば、パートが多く、ご自身の能力や経験に見合う職務や給料が得られないと感じる方が多かったと思います。

20年近く経っているので今は改善されているといいのですが、体感的にはその頃と状況は大きく変わっていないように思いますので、今もそのような思いを感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

コロナで厳しい状況になった女性たち

最新の令和3年版男女共同参画白書には、コロナで職を失ったのは女性が多く、厳しい状況の女性がより厳しい状況に追い込まれてしまっていることがわかります。

女性は非正規雇用の割合が高く、コロナで大きな影響を受けた宿泊業や飲食業で働いている女性も多かったためです。

副業・プチ起業とそれに向けた勉強のすすめ

人生100年時代になったこと、環境変化の速度は加速度的であること、女性を取り巻く環境やご自身の思いなどから思うのは、自分の好きなこと、やってみたいことを仕事にすること、しようと思って行動することは、自分の夢を叶えるだけでなく、ますます人生の保険・基盤になっていくのでは、ということです。

投資もリスク分散が基本のように、自分自身がいろんな顔を持っていることって、リスク分散になるように思います。

再就職が目的ではなく、自分の顔を増やすためのリカレント教育

企業に勤める再就職だけを目的にするのではなく、自分の顔を増やすために何かやってみたいことを学ぶのもリカレント教育です。

そんな悠長なことではなく、生活や必要性に追われて学ぶ、それもリカレント教育だと思います。

 ※私自身も離婚がきっかけで、生活のために資格を取ろうと中小企業診断士の勉強を始めました(笑)

ただ学ぶだけでなく、それを自分で仕事にしてみようという気持ちで学ぶと、より多くのものが得られるように感じます。やりたいことをやってみること、それに関して勉強が必要であれば学ぶこと。

それが自分の生き方を確立してくれる道だと感じています。

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